労働力不足への対応
4 労働力不足への対応
次に労働力不足に対して企業がとるべき対応について例示します
(1)業務プロセスの改善
・業務プロセス改善の目的は企業内の「業務の不透明性」「業務の非効率性」「業務の硬直性」を解決
し、業務の「透明化」「効率化」「柔軟化」を実現することです。
この 「透明化」「効率化」「柔軟化」の3つの業務改善は「業務のルール化」と密接に関係します。
- 業務を行う場合その業務に対してほとんど「ルール」がない場合その業務を行う人は「その業務の目的や業務方法などが明確でないため=不透明
「こまめに質問するー質問をする方も質問される方も不必要な時間を取らる」 「わからないので必要以上に慎重になり過ぎ、スピードを落とす」 「失敗を恐れいっそのことやめてしまう」 等の対応を取らざるをえません。
例えば「聖徳太子の17条憲法のようにたった17条しかなければ単なる心構えにしかすぎず簡単すぎて実務に対応することはできません
いずれにしても「効率」は悪くなります。=非効率
・反対に上記の問題を解決するために細かくルールを決め、まるで法律の六法全書のように細大漏らさず規定するすると、「その業務にどの規定をあてはめるべきか「不透明」かつ煩雑になり同じく「こまめに質問する」「スピードを落とす」「やめてしまう」などの対応を取り「」非効率」になりま・このようにルールの数は多すぎても少なすぎても「不透明」かつ「非効率」になります。
ですから最も透明性が高くかつ効率が良い「最適値」を探すことが重要になります。
- 次にルールの「硬直性」の問題があります。
・ルールには本来「硬直性」という宿命があります。もともと曖昧なものを固定するためにルールを設定するにですが、一度定着するとルール自体が前提事項となり環境変化に遅れることになります。ルールが多くの人に受け入れられれば、そのルールが環境に適応できなくなっている状況でも、その変更には莫大な時間と労力を要します。環境の変化が激しく、適時の状況対応を求められる企業にとってルールによる従業員の思考や行動の硬直化は大きなリスクになります。ですからルールが環境の変化に対応できなくなってきたときは速やかにルールを変更することが重要です。