コラム

2025.06.03

幹部動機づけ(4)

◎戦略策定しただけでは実現は覚束ない

 

ある会社では、最古参の専務が戦略を検討している幹部会の席で、2代目の若社長に言った『社長が仰っている将来の競争力を高めるために戦略を進めていくことが必要というのはよくわかります。しかし現状は目の前の仕事だけで手一杯です。もう少し余裕ができてからにしていただけませんか』

その場は、社長が何とか説得したものの、結局は現状維持思考の強い幹部たちに押し切られた。

半年がかりで準備した計画は、陽の目を見ることはなかった。

 

殆どの企業で、戦略を立案・遂行しようとした場合、やる気に満ちているのは社長だけで、危機感に乏しく、現状に満足し安住する幹部たちは、戦略そのものの重要性やそれをなし得ることよりも《難しい》《忙しい》《人がいない》といった制約条件のみにとらわれてしまう。

 

 

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