コラム

全社一丸経営と「動機づけ」

前回までで会社経営において「全社一丸体制」を構築することが最も業績を向上させかつ従業員が明るくやりがいを持って働くことができる方法だということを話しました。

そこで全社一丸体制の構築のためには何が最も重要かといいますとそれは社長はもちろん幹部はじめ従業員全員が「やる気」を持つことです。

その「やる気を持つこと」あるいは「やる気を持たせる」ことを「動機づけ」又は「モチベーション」といいます。

 

具体的に動機づけされた状態とは「上司あるいは他人が見ていようが見ていなかろうが常に自らすすんで前向きに仕事に取り組んでいる状態」のことを言います。

 

次に企業にとって「動機づけ」はなぜ必要なのか、なぜ重要なのかについて考察していこうと思います。

 

1  先ず「動機づけ」従業員の労働環境と密接に関係します。

もちろんどのような労働環境においても「従業員の動機づけ」は重要です。しかし労働環境が悪化したときには、従業員が自社に定着するように、また限られた人数で仕事を遂行できるように「動機づけ」が特に必要です。

 

それでは現在の企業を取りを巻く労働環境について検討します。

企業が順調な経営を続けていくためには実務を担う社員の確保が必要不可欠です。

ところが、最近は業界や業種にかかわらず深刻な人手不足に悩む企業が多く、すでに経営や業績に影響が出ている企業が増えてきております。

テレビなどでもよく観光業や飲食業でコロナ下での客足の減少が最近やっと回復したにも拘わらず「人手不足」のため顧客対応ができずやむなく閉店や閉館に追い込まれたニュースが多くなりました。

 

このことは私も実感しております。お客様を訪問した時など業種を問わず

「仕事はいくらでもあるのですが人がいなくて対応できまはせん」という声をかなり頻繁に聞くようになりました。

 

2 この現在の人手不足について検証してみたいと思います。

労働人口を表す指標として「生産年齢人口」「労働力人口」「有効求人倍率」があります。

  • 生産年齢人口

・生産労働人口とは生産活動でメインとなる年齢のことで「15歳以上64歳以下」の人口をさします。

この年齢層は「少子高齢化」の影響で減少の一途をたどっています。

生産労働人口の推移を見てみますと

1995年に8726万人とピークを迎えましたが、2015年には1000万人以上減少し7629万人となっております。

更に長期的な予測として2040年には5786万人2060年には4418万人と大幅な減少が見込まれています。

次の指標の「労働力人口」と「有効求人倍率」は次回に検討したいと思います。

 

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