コラム

2025.03.14

幹部育成9

(4)鈴木部長の行った自己変革

鈴木部長は、内観において、部長としての問題の大きさを認め、それらの問題を引き起こしていた本当の原因に気が付くことができた。

鈴木部長は過去の体験がもとで、人を注意したり、叱ったり。意見を言ったりすることから逃げていたのであった。

部下の指導育成を行うことは、自分の重要な仕事であるとの認識はあった。しかしそれを行えば当然、厳しく接することも必要となる。

だが、鈴木部長にとって部下を叱ったり、注意することが怖くてならなかったのだ。だからこそ、自分の担当を増やして、プレイヤーとしての仕事を目一杯かかえこむことで自分自身への言い訳にしていたのであった。

この鈴木部長の体験とは、中学時代にまで遡った。

当時、彼はクラスでの成績はトップクラスで、リーダーでもあり、クラスの中心的存在だった。

そんな彼は担当やクラスメートからの推薦もあり、生徒会役員に立候補して、見事当選を果たした。

当選から間もない頃、クラス内である問題が起きた。

その時彼は、問題の当事者であったリーダー格を皆の前で注意した。

その翌日から悲劇が始まった。クラス中から総スカンされたのである。

生徒会の役員面して正義感ぶるなということらしい。

そしてそのいじめは卒業まで続いた。

 

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