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《火焔型土器》

平成11年に「火焔型土器」をはじめとする笹山遺跡出土品が、国宝に指定されまし

た。

 

新潟県内初の国宝指定で、縄文土器では初の指定です。

 

今から4500年ほど前の縄文時代中期ごろに造られた土器で、大きく立ち上がる把

手(とって)が、燃え盛る炎のように見えることから命名されました。

 

笹山遺跡は信濃川右岸の根深面と呼ばれる河岸段丘と魚沼丘陵が接する緩やかな傾

斜面に位置する縄文時代中期から後期の集落遺跡です。

 

火炎土器とは昭和11年頃に新潟県長岡市馬高(うまたか)遺跡から発掘された土器

で、火焔型土器は鶏頭冠突起をはじめ、火炎土器に類似する文様を有する土器群を

指します。

 

直立する四単位の鶏頭冠突起と突き上げられた鋸歯(きょし)状の小突起は、名前

の由来でもある、さながら燃え上がる炎を彷彿とさせます。

 

 

口縁部のトンボ眼鏡状突起や袋状突起は立体装飾を際立たせています。

 

 

一方口縁部や胴部に横方向に展開する渦巻やS字状の文様、胴部の縦方向に区画さ

れた文様により全体の均衡がとられています。

 

360度どこから見ても隙のない見事な土器です。

 

私が想像したより小型でしたが、土器の豪華さにはしばし圧倒されました。

 

まさにこれが土器かよという感じです。

《土偶 縄文のビーナス》

 

1986年、八ケ岳山麓の南斜面、縄文時代の環状集落から、一体の完全な形をした土

偶が出土しました。

 

そのふくよかな体つきから「縄文ビーナス」と呼ばれ、縄文時代の遺物として最初

の国宝に指定されました。

 

頭頂は平坦で渦巻状文様が描かれています。

 

顔面はハートでつり目尖った鼻、ポカンと開いた口という特徴は中部高地の同時期

の土偶に共通します。

 

簡略的な両手や乳房の表現とは対照的に、大きく膨らんだ下腹部と張り出した臀部

が妊娠した女性像であることを物語っています。

 

丁寧な磨きと粘土に含まれた雲母の輝きが曲線美を高めています。

 

端的に豊穣や子孫の繁栄の願いが表わされた縄文土器の傑作です。

 

私はこれを見た時、その滑稽さとおおらかさに心がなごむのを感じました。