《若き経営者の継続法》
ある成功した経営者の話です。
彼は若くして起業し、その企業をわずか15年で上場させました。
私は当時、成功した経営者の共通項を探すため、いろいろなつてを頼って成
功した経営者にインタビューをしておりました。
そこである人の紹介で、その若い経営者とインタビューをしました。
無事インタビューが終わり、最寄りの駅まで彼の車で送ってもらうことになりまし
た。
暫くは今済んだインタビューについて話していましたが、話が途切れると、彼は胸
ポケットから何やらカードみたいなものを取り出し、それを見ながらブツブツ言い
だしたのです。
私はそれが気になり「そのカードは何ですか」と尋ねました。
最初、彼は躊躇しておりましたが、私が真剣に聞くのを感じたのか、そのカードを
見せてくれました。
車内が薄暗かったので、はっきりは読めませんでしたが、何やら細かい文字が書い
てありました。
彼は「そこには自分の今年の目標が書いてあります。そのカードに書いてある
目標を1日に30回唱えることにしております」と言いました。1日30回といえば1
時間に2回の割合で唱えることになります。
そこで私が「なぜそんなことをするのですか」と質問すると彼はこう答えました。
「私は意志が弱くてなかなか継続することができません、ですから目標を継続する
ために1日30回唱えるようにしているのです」
さらに「1日30回唱えるのは大変でしょう」と尋ねると、彼は「自分の身辺のいた
る所(スーツのポケットはもちろん家の寝室、トイレ、お風呂など)にそれと同じ
カードを置いておき、思い立ったらいつでもそれを見られる状態にしておく」と答
えました。
私は「1日30回も唱えていると、もうすっかり暗記しているでしょう何故カードを
見て、声を出して唱えるのですか?」と聞きました。
「もちろん暗記はしておりますが、なるべく自分の5感を使おうと思い、目標を
カードで見て、声を出して聞くようにしています」ということでした。
私はびっくりしました「彼が意志が弱い?彼が意志が弱いなら、3日坊主の常習犯
である自分はいったい何なんだろう」
今日のインタビューで最も重要なことを最後に聞くことができました。