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大国主神が元気になってしまったのを見た兄弟の神々は、事が失敗し

たのでもう一度やり直すことにしました。

《大国主神またもや鋏み殺される》

またもや、大国主神を騙して、深い山の中へ連れて行きました。

そこで大きな樹を切り倒し、樹の割れ目に楔を鋏み込んでおきまし

た。

 

そして割れ目の間に大国主神がはいったところで、急に楔を引き抜い

たので、樹の割れ目がふさがって、鋏み殺されてしまいました。

 

そこで母神は、またも泣き泣き、御子の行方を捜し歩きました。

 

ようやく御子の亡骸を尋ねあてたので、その身体を挟んでいる樹を割

いて、楔の間から取り出し、やっと息を吹き返させました。

 

そこで母神は、御子に次のように言いました。

「お前は、兄弟の神々にひどく憎まれておいでだから、いつまでもこ

の国にいれば、しまいには本当に殺されてしまうでしょう。」

 

そこでのちの紀伊國(今の和歌山県)である木の国の、植林の神であ

る大家毘古神(おおやひこのかみ)のもとに大急ぎで逃してやりまし

た。

 

しかし八十人に及ぶ兄弟の神々は、これを知って、後を追いかけ、つ

いに途中で追いつきました。

 

兄弟たち皆々が弓に矢をつがえ射殺そうという勢いであったから、大国主神は大き

な樹の下に身を隠し、こっそりと木の俣から抜け出して、うまくそこ

を逃げ去りました。