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約束が定まり、天安河(あまのやすかわ)を間にはさんで姉と弟の

二柱の神が神意を尋ねるためのうけいの儀式を執り行うことになり

ました。

はじめにアマテラスが弟君の帯びていた、十拳剣(とつかつるぎ)貰い受け、これ

を三段に打ち折り、天之眞名井(あめのまない)の清冽な井戸水をそそぐと三柱の

女神が生まれました。

 

つづいてスサノヲが姉君勾玉を貰い受け、天之眞名井の清冽な井戸水をそそぐと五

柱の男神が生まれました。

 

そこでアマテラスは「あとから生まれた五人の男の子は、私の持ち物によって生ま

れた。したがってこの五人は私の子ということになる。先に生まれた三人の女の子

はお前の持ち物によって生まれた。 したがってこの三人はお前の子ということに

なる。」と言いました。

 

スサノヲは「それごらんなさい、私の心は清らかで何の異心も隠していなかった。

それゆえ、私の産んだ子供は心の優しい女の子だったじゃありませんか。

うけいをしてこのような結果になったのだからこの勝負は私の勝ちですね。」と叫

びました。

 

そして勝ったあまりの勢いで姉君が作っている田の中に踏み入って畔をめちゃめち

ゃにしたり、田に水を入れる溝を埋めたり、その年の新嘗をいただく神聖な御殿に

糞をして廻るというような狼藉の限りを尽くしました。

 

このような乱暴な振る舞いを見てもアマテラスはかくべつ咎めようともせずに

「弟が糞をしたといって騒ぐけれども、あれはきっと弟が酒によってあちこち吐き

散らしただけのことでしょう。」と弟をかばいさらに「田の畔をめちゃにした

り、溝を埋めたりしたのも耕せば田となる土地を、畔や溝にしておくのは惜しいも

のだと考えてのことでしょう。」と弟のしたことをよい方にとって言い訳をしてや

りました。

 

しかし肝心のスサノヲはそれを聞いても、少しも乱暴な振る舞いを慎もうとはせ

ず、一層狼藉が募っていくばかりでした。